社長のご厚意で、子どもを連れて出社した時期もありました。
独身時代は歯科助手として働いていました。結婚・出産を機に退職し、2年ほど子育てに専念していたんです。勤務時間などの関係で子育てしながら歯科助手の仕事に戻るのは難しいかなと思い、ハローワークなどで情報収集しながら、未経験だった事務の仕事に就きました。その会社にはお世話になった社長が退任するまで10年ほど勤めたのですが、少し変わった働き方をさせていただいて。下の息子の出産後、預ける保育所が見つからなかったんですね。そうしたら、社長が「保育所が見つかるまで、職場に連れてきていいよ」と言ってくださって。会社の方が要らなくなったベビーベッドを持ってきてくださり、10カ月弱だったでしょうか、子どもと一緒に出勤してました。社員10人弱の会社でしたが、みなさんが代わるがわる面倒をみてくれて、本当に良い環境のなかでお仕事させていただけたと思っています。そんな環境のせいか、息子はまったく人見知りをしない子でしたね。商業高校出身で、簿記や情報処理検定などの資格は履歴書に書ききれないほど取りましたが、学生当時はWindowsは使いませんでしたし、記録媒体もフロッピーだったんです。会社事務の周辺環境が激変した時代だったこともあり、事務を始めた当初は独学で勉強しつつ、先輩や同僚に教えてもらいながら覚えました。その後、7〜8社ほど転職をしましたが、ずっと事務の仕事を続けてきたのはやっていて楽しかったから。地道な作業も、チラシを封入するような細かい作業も好きでした。