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○○ママの好きなこと・大切なこと 「セルフ働き方改革」で見つけた自分だけの働き方|名久井里美さん

2026年3月27日 公開

理学療法士・キャリアコンサルタント
名久井里美さん

二児のママで、フリーランスの理学療法士やキャリアコンサルタント、ライターなど幅広い活動している名久井里美さん。大きなまなざしで明るくお話する姿が印象的ですが、過去には育児と仕事の両立に思い悩んだ時期もあったのだそう。育児をきっかけに自分にしかないキャリアを築いてきたという名久井さんに、これまでの歩みや子育てとの向き合い方についてお話を伺いました。

Contents

1. 健康もキャリアのお悩みも解決
2. 暗いトンネルから解放してくれた「セルフ働き方改革」
3. キャリアを変える第一歩を応援したい
4. 外に目を向けることも大切

健康もキャリアのお悩みも解決

ーまずは現在のお仕事について教えてください
1つは元理学療法士としての経験と知識を活かした活動で、地域の高齢者の方の介護予防や健康維持のサポートを、札幌市の委託事業などに協力しながら行っています。健康に関するお話をしたり、一緒に簡単な運動や体操をしたり…

ーあ、よく区民センターや体育館で見るやつですね
そうです! で、もう1つがキャリアコンサルタントで、こちらは資格を取ってまだ1年ほど。今は複数の会社と業務委託を結びながら、主に働く女性のお悩み相談やキャリア支援をしたり、研修講師を務めたりしています。あとは、ご縁を頂いて企業さんへの取材など、ライター業も少しだけ。

ー幅広く活動されているんですね。もともと理学療法士を目指したのはなぜだったんですか?
高校生の時に、祖父が脳梗塞で入院して、お見舞いに行った際にリハビリを見学したのがきっかけでした。そこではじめてリハビリ職の存在を知って、苦しむ方々の回復を少しでも助けたいなと、専門学校へ進んだんです。それから4年間の専門学校を経て、市内の中規模の病院に新卒で就職して、そのまま15年間勤務していました。

▲健康指導をする名久井さん(ご提供写真)

暗いトンネルから解放してくれた「セルフ働き方改革」

▲学校で高校生向けのキャリア講習を行う名久井さん(ご提供写真)

ー長くお勤めだったんですね。なぜ起業に至ったのでしょうか?
2013年に長女が生まれて、育休から復帰したんですけど、当時はまだ職場の両立環境が整っていなくて。育休明けは当たり前のようにフルタイムで復帰する流れでした。私も特に疑問にも思っていなかったんですけど、子どもの体調不良などでまともに仕事に行けない日が続いて…。職場への申し訳なさと疲れで、メンタルもダウンするギリギリの日々。本当に、暗いトンネルを一人で歩いているような時期でした。

ー一番辛かったのはどんなことでしたか?
1人目の時は、自分に律していたハードルがとにかく高くて、何でも「完璧にやらなきゃ」と身構えてました。おまけに「できないと思われるのが恥ずかしい」と思って、誰にも相談もせず…。その結果、うまくいかなかったんですけど、「きっと周囲の先輩ママはみんなうまくやってるんだ、私だけができないんだ」と劣等感ばかり感じてしまったんです。

ーうーん辛い…どうやって乗り越えましたか?
本当にメンタルがダウンしかけた時に「このままだと可愛い娘の成長を見逃してしまう」って、ようやく気づいたんですね。娘の笑顔のために育児しているのに、目的が逆転しちゃってるって。その時から完璧主義を手放して、お料理も毎日手作りじゃなくていいし、家事も何か1つできればいい、と考えるようになりました。

ー2人目の時は?
次女の妊娠はその4年後の2017年だったんですけど、発覚した時から「1人目の二の舞にはなりたくない」と、自分で「セルフ働き方改革」をし始めました。

ーセルフ働き方改革!新しいですね(笑)
まずは夫と家事分担や、仕事をどんな風に両立させていきたいか、きちんとすり合わせて。それからSNSや本で時短家事の情報も集めて、家庭と職場と双方で準備していったんです。職場では時短勤務の前例はなかったんですが、育休中に人事や上司に相談して打診しました。そしたら、思った以上に柔軟に対応してくれて。

ー実は誰も言って来なかった…みたいな事だったんでしょうか?
おそらく、そうだったようです(笑)。自分から動けば会社が変わる可能性があること、夫と話し合えばうまくいくこと、この2点に気づけたのが自分の自信につながりました。そもそも2人目の妊娠中は切迫早産で入院することになってしまって、物理的に家事を分担しなきゃやっていけなくなったんですけど…。

ーでも、なぜ退職して、さらには起業へと踏み出したのですか?
コロナ禍をきっかけに、対面でしか働けない働き方に対して、自分なりに向き合うようになりました。加えて同じタイミングで下の子が小学校入学を控えてて。繊細な性格なので、すぐには学校に馴染めないことが目に見えてました。いわゆる「小1の壁」です。でも会社は制度上、時短勤務からフルタイムに戻らなければならなかったんですよね。そこで在宅で働けるスキルを身につけて、この壁を乗り越えようと退職を決意しました。

キャリアを変える第一歩を応援したい

ーそれでキャリアコンサルタントの資格を取得されたんですね
「なぜ女性ばかりが我慢しながら、壁を感じながら働かなければならないのか」という強い関心がずっとあったので、体系的に女性のキャリアを学びたいと思ったんです。養成校に3ヶ月ほど通って国家試験を受けました。

ーどんなご相談が多いですか?
やっぱりかつての私のような妊娠・出産を考えている方の不安の相談が増えています。あとは意外と男性からのご相談も多いですね。「パパ育休を取るにあたり上司にどう伝えればいいか」という相談や、近年話題のHSPや大人の発達障がいといった「働きにくさ」「生きにくさ」を感じている方からのお悩みも寄せられています。

ーどんなアドバイスをされてるのでしょう?
すぐに転職や独立を考えるのではなく、まずは今の職場を変えたり、既存の制度を利用することでお悩みを解決できないかを提案しています。意外にも、会社の就業規則や制度をきちんと把握している人は少ないものですし「実は制度はあるけど誰も使っていない」という職場も多いですからね。その上で、スモールステップで進めるサポートをしています。何事もいきなり変えるって難しいんですけど、1歩が踏み出せただけでも、将来への自信につながりますからね。

▲学生向けのキャリア相談(ご提供写真)

外に目を向けることも大切

ー先輩ママとしてアドバイスをお願いします!
私は予想通り「小1の壁」に当たりましたが、備えていたおかげで乗り越えられました。いざ迎えた時に心の余裕を作れるよう、パートナーとの話し合いや働き方の見直しを事前にできておくと良いと思います。あとは…相談できる人を見つけておくこと。一人で抱え込まずに、声に出して誰かに頼る勇気を持つことが、自分と家族を守る上で一番大切なことかもしれません。私は夫や職場だけでなく、SNSで同じような境遇で働いているワーママさんたちと繋がってから視野がグッと広がったと思います。

ー外に目を向けるのも大切かもしれませんね
はい。やっぱり社内だと「できないって思われたくない」っていう変なプライドが邪魔しちゃって聞けなかったりするので…。全く利害関係のない人たちのほうが、素直に「助けて」とか「しんどい」って言えるじゃないですか。それが今のキャリアコンサルタントとしての活動にもすごく繋がってると思うし、聞いてあげられる存在でありたいと思っています。

ーいきなり踏み出せない人には?
私自身もガッチガチなタイプだったのでよく分かります(笑)。やっぱり何事もすぐには動けないものなので、時間をかけてコンコンと叩いていけば、自分の持ってる力で殻を破れるかもしれませんね。

ーありがとうございました!

理学療法士・キャリアコンサルタント
名久井里美さん

Instagram:@naa_chan.room