正社員登用制度とは？上手に使ってゆるやかにキャリアアップしよう！

正社員登用制度とは、パートやアルバイト、契約社員などの非正規雇用の従業員を、一定の条件を満たした場合に正社員として雇用する制度です。働く側にとっては段階的にキャリアアップできる道が開けるメリットがあり、企業側にとっては人材の能力を見極めてから正社員として採用できるメリットがあります。

一般的な正社員登用の流れ
［1］パート・アルバイト・契約社員として入社
［2］一定期間勤務し、評価や実績を積む
［3］上司からの推薦や自己応募により登用試験の機会を得る
［4］筆記試験や面接などの選考を受ける
［5］合格すれば正社員として雇用契約を結び直す

正社員登用制度を利用してキャリアアップするメリットは多くあります。特に主婦の方にとっての大きなメリットをご紹介します。

1. 段階的なキャリアアップが可能
いきなり正社員として働き始めるのではなく、まずはパートや契約社員として働きながら職場環境や業務内容に慣れることができます。家庭との両立も確認しながら、徐々にステップアップできるので、無理なくキャリアを積むことが可能です。

2. 収入の安定と向上
正社員になると、以下のような収入面でのメリットが期待できます。
月給制への移行による安定収入
賞与（ボーナス）の支給または増額
昇給や昇格の機会の増加
特に子どもの教育費が増える時期に向けて、収入アップを目指せるのは大きなメリットです。

3. 福利厚生・手当の充実
非正規雇用と比べて、正社員は各種社会保険の完備や家族手当や住宅手当など支給される手当が増えるなど、福利厚生・手当が充実していることが多いです。

正社員登用制度には、企業によってさまざまなタイプがあります。自分に合った制度を持つ企業を選ぶことが重要です。

定期的な登用試験型
年に1〜2回など、定期的に開催される登用試験を実施するタイプです。応募資格（勤続年数など）を満たしていれば誰でも応募できるため、チャンスが平等に与えられます。「子どもが小学校にあがったら挑戦してみよう」「もう少し見極めてみよう」と、計画を立てながらキャリアアップを目指せるのがメリットです。

評価・推薦型
上司からの推薦や一定以上の評価を受けた従業員に登用のチャンスが与えられるタイプです。日頃の業務態度や成果が重視されるため、コツコツと実績を積み上げることが大切です。

ステップアップ型
パート→契約社員→正社員というように段階的にステップアップしていくタイプです。一気に正社員を目指すのではなく、徐々に責任ある立場に慣れていけるので、育児や家庭との両立を図りながらキャリアアップしたい方に向いています。

自動登用型
一定期間（例：3年間）勤務し、評価基準を満たしていれば自動的に正社員登用される制度です。明確な基準があるため目標を立てやすく、計画的にキャリアアップできます。

正社員登用制度のある求人を効率的に見つけるためのポイントをご紹介します。

求人情報の見るべきポイント
・募集要項に「正社員登用あり」「正社員登用実績あり」などの記載がある
・「キャリアアッププラン」「ステップアップ制度」などの記載がある
・登用実績や条件（〇年勤務後、試験により登用など）が明記されている

業界・職種の選び方
正社員登用制度が設けられていることが多い業界や職種：
・小売業（スーパー、コンビニ、アパレルなど）
・飲食業（チェーン店、ファミリーレストランなど）
・事務職（一般事務、営業事務など）
・介護・福祉業界

なお、正社員登用制度がない企業でも人事担当者にその希望を伝えることは可能です。