【2024年10月改正】どこが変わった？児童手当あれこれ

2025年1月30日公開 / 2025年2月14日更新

子育て世帯を支援する「児童手当」の制度が2024年10月から大きく変わりました。支給対象年齢の拡大や所得制限の撤廃など、より多くの世帯が恩恵を受けられるようになったのがメリット。この記事では、子育て世代にうれしい改正内容ついて札幌市を例にしてまとめます。

【変更点①】対象児童の範囲が拡大！

これまでは、中学卒業（15歳の誕生日以後の最初の3月31日までの子）が対象であった児童手当ですが、2024年10月の改正で、高校生（18歳の誕生日以後の最初の3月31日までの子）も対象になりました。また、第3子以降のカウント対象も、22歳の誕生日以後の最初の3月31日までの子を含めて計算されることとなりました。

【第3子以降の数え方】

【20歳、18歳、6歳の3人のお子様を養育している場合の支給対象】

【20歳、18歳、6歳の3人のお子様を養育している場合の第一子のカウント】

これまでは20歳の子は第1子とカウントされず、18歳を第1子、6歳を第2子とみなすため、支給対象児童は6歳のみで、第2子の月額が適用されていました。ところが、2024年10月以降は20歳を第1子、18歳を第2子、6歳を第3子とカウントされるため、支給対象児童は18歳と6歳となり、18歳は第2子の月額、6歳は第3子以降の月額が適用されます。

【注意点】
子どもが就職し、扶養から外れる場合は、子どものカウントから除外されます。あくまで、児童手当は保護者と生計を1つにする子（養育していること）という条件があるためです。
ただし、状況によっては、申請により受給できる可能性があるので上図の18歳を超えた子の問題等については相談窓口に必ず相談してみてください。

【変更点②】支給金額が変更

2024年10月からの児童手当は、第1子・第2子の支給金額に変更はありませんが、第3子以降の支給額が大きく変更になりました。また、所得制限が撤廃され、全世帯が同じ金額の支給を受けられるようになりました。具体的な支給金額は以下の通りです。

■3歳未満のお子様の場合
・第1子・第2子：月額15,000円（変更なし）
・第3子以降：月額30,000円（15,000円から増額）

■3歳〜高校生年代のお子様の場合
・第1子・第2子：月額10,000円（変更なし）
・第3子以降：月額30,000円（15,000円から増額）

【変更点③】支給月のサイクルが変更

従来の4か月分ずつ年3回から、2か月分ずつ年6回（偶数月）の支給になりました。細かく支給されることで、家計の管理がしやすくなります。札幌市の場合、支給月が変わっただけで支給日の13日は変更がありません。
注意事項
・新たに対象となる児童の手当は、申請のタイミングによって支給が遅れる場合があります。
・必要書類や手続きの確認を自治体窓口で行うようにしてください。

まとめ

児童手当は、子育て世代の強い味方です。平成30〜31年の内閣府調査によると、「子どもの将来のための貯蓄・保険料」（57.9%）、「子どもの教育費等」（27.5%）、「子どもの生活費」（22.0%）といった使い道が多く、子育て世帯の家計を支える重要な制度となっています。今回の改正でより使いやすい制度となったため、必要な手続きがある場合は忘れずに行いましょう。お住まいの自治体によって手続き方法が異なる場合がありますので、詳しくは各自治体のホームページでご確認ください。

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