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○○ママの好きなこと・大切なこと 追われるような日々でも「今」を楽しむことを忘れずに|スタイリスト makiさん

2025年10月28日 公開

mahina hair studio
スタイリスト makiさん

札幌市内で「mahina hair studio」を経営するmakiさんは、5歳の女の子を育てながら、美容師として26年のキャリアを積み重ねてきました。コロナ禍での出産・子育て、そしてお店の経営という困難を乗り越えながらも活躍を続けるmakiさんに、これまでの歩みと子育てとの両立について伺いました。

Contents

1.美容師へのきっかけは、胃カメラ!?
2.道内大手のトップスタイリストから独立!
3.コロナ禍での出産・育児で夫がノイローゼに…
4.「今が一番かわいい」を大切にしたい

美容師へのきっかけは、胃カメラ!?

ーまずは現在のサロンについて教えてください
2014年から独立、2018年にこちらの店をオープンしました。私一人で営む個室のサロンなので、お客さんには自由に過ごしてもらいたくて。Wi-Fiも使い放題ですし、サブスクで映画を見たり、仕事したり…お子さん連れもOK。とにかく好きに過ごしてもらってます。数年前からは「オイルストレート」という施術をメインでやってます。

ーインスタで見ました!ツヤッツヤになるやつですよね?
そうです。結構難しいというか…今まで20年やってきた縮毛矯正の概念とちょっと違う動きをするもので、習得に1年以上を費やしました…。結構大変な技術だったんですけど、札幌でも10店舗ぐらいしか手がけていない技術です。

ーまさにベテランの技なんですね。小さい時から美容師さんを目指していたんですか?
いいえ、実はもともと一回も思ったことなくて、成り行きなんです。もともとは看護師を目指してたんですけど、一日体験に行って、胃カメラを飲んでる人を見て「無理」って思って…(笑)。で、帰りに母に「看護師は合わないかも…」って言ったら「じゃあ何になるの?」と言われて、とっさに「美容師」って答えちゃったんですよ。友達が美容学校行くって話をしてたので、思いついたのがそれしかなかった(笑)

ーでも、それで今まで続いてるのは天職だったんでしょうね
かもしれませんね(笑)。

道内大手のトップスタイリストから独立!

ー美容学校を出てからは?
当時北海道内でナンバーワンの美容室企業に就職しました。当時は札幌市内に系列店が二十数店舗もあって、日々若手たちが腕を競い合っていた時代。売上を立てたり勉強に付いていったりとは大変ではありましたが…

ーどんな勉強会があったんですか?
ヘアカラー、パーマ、カット、あとマナーや接客、トレンド…。ただ単に髪を切るんじゃなくて、お悩みに対して、幅広い提案ができるようになったのは、勉強会があったからだと思います。あとは、コンテストも学びになりましたね。カットのコンテストもあるし、ワインディングと言ってパーマを巻くコンテストもあります。それから広告用のアレンジとか…自慢していいですか?

ーどうぞ(笑)
2012年に「Shu Uemura」が主催するヘアメイクのコンテスト全国大会があって、私は北海道として初の入賞を飾りました。

ー世界的なブランドですよね!?スゴい!
他にも、色んなコンテストやショーで評価を貰って…。そのおかげか26、7歳ぐらいで店長になり、売上の管理や後身の育成にも力を注いでいました。

ーそれだけご活躍されてたのに、独立されたのはなぜだったんですか?
うーん、時間が欲しかったからですね。会社に勤めてるとやることが多すぎて、とにかく自分の時間がなかったんです。あと、ゆくゆくは結婚…と考えた時に、このままでいいのかなという不安がありました。ただ辞めるのがなかなか大変で…店長だったので、引き留められましたし、引き継ぎもしないと…と、2年ぐらいはかかりました。

ーそうですよね
さらに独立して店を開くには結構な資金が必要で…。シャンプー台だけでも百万円ほど、場所によっては開業前の電気工事にもお金がかかるんです。だから独立後は最初、別な方が経営する美容室の場所を借りて、シェアサロンのような形で資金を貯めました。そこからは物件探しを始めて、運良く居抜きで見つけたのがこの物件。実は以前のオーナーさんが主人の知り合いだったので、スムーズに借りられたんです。

コロナ禍での出産・育児で夫がノイローゼに…

ーご出産されたのは、お店を構えた後だったんですね
長女が生まれたのが2020年5月。ちょうど妊娠したタイミングでコロナがやってきて、出産前には緊急事態宣言が出されたのを覚えています。お店も個人事業主で保障があまり無いですし、妊娠中に感染するのも怖かったですし…。さらに出産前はつわりが酷くて、3ヵ月ぐらいは寝たきりで仕事を休まざるを得なくて、なかなか大変な日々でしたね。

ー生まれた後はいかがでしたか?
それはもう、恐ろしいぐらい寝ない子で…本当に地獄でした(笑)。3日間抱っこしたままソファーで寝て、エコノミークラス症候群みたいに足がパンパンになったこともあります。しかも保育園がなかなか決まらなくて、ようやく決まったと思ったら徒歩40分という遠さ。記憶があまりないくらいです(笑)

ーお仕事の復帰は
2ヶ月で復帰しました。主人が基本在宅なので、子育ては主人が率先してやってくれたのが救いでしたね。ただ、ウチは犬もいるんですけど、赤ちゃんは泣くわ、犬は吠えるわ…というカオス状態だったようで…主人が育児ノイローゼになっちゃった時期もありました。今では全部笑い話にしてますけどね(笑)

ーご主人がすごく協力的だったんですね
実は2年ほど不妊治療をしていた時期もあって。もしも授かったら、お互いで育児しようと決めていたんです。私は仕事柄、体を空けられないですし、ママになっても働き続けたいという思いがあって。協力がなかったら、もっと大変だったと思います。

「今が一番かわいい」を大切にしたい

▲ご友人が立ち上げた「ENTIMe」は9月に初公演。makiさんは出演者のスタイリングや裏方としてお手伝いをしたそうです。

ー子育てが落ち着いたと感じたのはいつ頃ですか?
最近ようやく…ですね。今は友人とのつながりで「EN TIMe(エンタイム:@entime_official)」というミュージカル劇団のお手伝いもしていて、夜は主人に預けていることが多いんですけど、ノイローゼにならず見てくれるようになりました。ただ、昨日帰ったら夜10時半にチョコレート食べさせてましたけど(笑)

ーお店は子連れもOKということですけど、ママにとってどんなお店でありたいですか?
本当はママのリラックスタイムって一人の時間じゃないですか。だから、できるだけ一人で来て自由に過ごしてほしいな…というのが、私自身がママになってから思う理想でもあります。育児の疲れを癒やしに、ここでは自分時間を楽しんでほしいなって思うんです。

ー育児に励むママ達にメッセージをお願いします
やっぱり「今」を大切にして欲しいですね。私も大変なことはたくさんありますが、やっぱり抱っこしてる時は「かわいいなー」って実感します。でも、身長が大きくなってきて、来年はもう抱っこできないんじゃないかな…なんて。未就学のうちは大変かもしれませんが、適度に自分の時間をつくりつつも、今しかない子どもとの時間も楽しめたら良いんじゃないでしょうか。

ーありがとうございました!

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スタイリスト makiさん