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○○ママの好きなこと・大切なこと お料理代行で「ご褒美時間」を届けたい|大谷まゆみさん

2025年12月9日 公開

札幌お料理代行 まゆごはん/管理栄養士
大谷真祐美さん

9歳の長女と5歳の長男を育てながら、料理代行サービスを行う大谷真祐美さん。栄養士の資格を活かして14年間病院の給食で働いていましたが、産後うつや体調不良を経験し、自分らしい働き方を模索した結果、独立を決意しました。完璧を求めすぎて苦しんだ育児経験から学んだ「頼ることの大切さ」を、今度は仕事を通じてママたちに伝えている大谷さんにお話を伺いました。

Contents

1.ママの「時間」を生み出す料理代行サービス
2.完璧主義で自分を追い詰めた新米ママ時代
3.入院を機に自分を見つめ直して起業!
4.家族の平穏のために、ママの「ご褒美時間」を!

ママの「時間」を生み出す料理代行サービス

ーまずは現在の活動について教えてください
お家に伺って料理をする「料理代行」を行っています。だいたい3時間で10品ぐらい作らせていただくサービスで、フルオーダーメイドという形で「あっさり目のメニュー」ですとか「和食がいい」ですとか…他にも、アレルギーをお持ちの方、好き嫌い等をヒアリングした上で、お客様の要望に合わせて作ってます。
ーご利用されている方はどんな方が多いですか?
やっぱりママさんが100%です。在宅ワークをされてる方ですとか、個人事業主の方が多くて、平日に時間を取れる方が中心ですね。買い物の代行も「プラス1500円と材料費」というオプションでお受けしてるので「本当に余裕がない!」という方はまるっとお任せしていただくのもアリです。
ー昔からお料理が好きだったのですか?
小さい頃から母の手作りご飯やお菓子作りのお手伝いをしてて、それがすごく嬉しい時間だったんですよね。物心ついた頃には料理を作って家族や友達に振る舞ったりしていました。
ーお仕事はもともと何をされていたんですか?
新卒からずっと病院の給食をつくる会社で管理栄養士として働いてました。小規模な病院のマネージャーを担当したこともあり、なかなか大変ではありましたが、それでも今年4月に起業するまでの14年間は、なんとか続けてきた…という感じですね。

▲お料理代行でつくるメニューの例(提供画像)

完璧主義で自分を追い詰めた新米ママ時代

ー今ご長女が9歳ということですけど、初めての出産や育児はいかがでしたか?
生まれる前はワクワクしてたんですけど、生まれてからはとにかく育児に自信が持てなくて…。完璧主義だったところもあったので「自分でやらないと」っていう考えに囚われて、常にイライラしてました。今思えば何であそこまで追い詰められてたかわからないですね…。当時、正式には診断されていませんが、産後うつだったのかもしれません。もともと人に頼るのが苦手なタイプでもあったので、助産師さんにも「もっと周りを頼りましょう」と言われました。
ーそうですよね…慣れてきたのはいつ頃?
仕事に復帰してからですね。周りとの繋がりが出てきて、子どもとちょっと離れる時間ができたことで、メンタルが少し安定しました。
ーお仕事との両立はいかがでしたか?
ダメでした(笑)。時短勤務だったんですけど、半年は子どもの体調不良とか風邪でとにかく出勤が中途半端で、まともに勤務できないような感じが続いて。そこでも「会社に申し訳ない」「仕事の穴を開けてしまって」って自分を責めてました。有休日数がどんどん減っていくし、「なんで私だけ休まないといけないんだろう」みたいな感じで、モヤモヤが溜まっていくっていう感じでしたね。
ー4年後にはご長男もご出産されてますね
長男の時はそこまで産後うつっぽくならずに、「かわいいな」って子どもと接することはできましたね。やっぱり寝不足は辛かったですけど(笑)。でも次は風邪をひいたら治らなくなって、肺炎になって入院する出来事がありました。
ーえええ…
とにかく産後にいろんな体の不調が出てきてしまって。それまではフルタイムで働いて元気だったのに、「このままじゃ自分はダメなのかな」なんて思い始めたんですよね。それが、独立のきっかけにもなるんですが。

▲お料理代行の様子(提供写真)

入院を機に自分を見つめ直して起業!

ー独立を後押ししたのは?
肺炎で入院したのをきっかけに「このままじゃいけない」と思い始めて、自分の人生を見つめ直すようなコミュニティに入ったんです。一昨年ぐらい前のことでした。長男の育休中、あるイベントで知り合いになった方がやってたコミュニティで、「自分の過去」や「将来どうありたいか」を見つめ直すっていう内容でした。そこで、「自分が楽しくストレスなく生きていけるにはどうしたらいいか」を考える機会になったんです。
ーどんなことに気づかれましたか?
はじめは本当に自信がなくて「自分には何も取り柄がない」みたいな…「私って何がしたいのかな」ってところからのスタートでした。でも「食べることは好き」という軸は以前からあったので、次第に「食を通して周りの人を喜ばせたい」っていう思いが出てきたんです。
ー起業までの準備はどうされたんですか?
料理代行をされている先輩の中山桜さん(以前の取材記事はコチラ)の講座を受けたり、個人事業主としてのノウハウとかも教わったりして。「最初はうまくいかないのが当たり前、コツコツと諦めずに続ける事が一番大事」ですとかアドバイスも頂いて、それを支えに4月から本格的に起業という形でスタートしました。

▲管理栄養士としての知識をもとに、体調やライフスタイルに合わせた料理も提供しています(提供写真)

家族の平穏のために、ママの「ご褒美時間」を!

ー独立されてから、ご自身の子育ては変わりましたか?
時間に余裕ができたのが一番大きいです。一人の時間も生まれたことで、子どもが帰ってきてからバタバタとご飯を作って洗濯をして…と追われる毎日からは解放されて、子どもたちの要望に少しは応えられるようになったかなって。夫や子どもに前よりもずっと優しくなれるようになった気がします。
ーお仕事のほうはいかがですか?
まだまだ順調とは言えませんけど、リピートしてくださるお客様がいたり、「本当に心の余裕ができる」って言っていただけるのが、すごく嬉しいなと思います。
ー2、3日料理を作らなくていい…というだけで、心が軽くなりますよね
実際そう言っていただけます! 代行を頼んでいただくことで、その時間はお仕事もできるし、外出して自分の時間を楽しんでも大丈夫。「自分の時間」を持つことで家族の健康も同時に守れるし、ママさんがご機嫌でいられるっていうのは家庭の平和にとって本当に大事だなと思うんです。
ー先輩ママとして、アドバイスはありますか?
とにかく頼れることは周りにどんどん頼って、自分を追い詰めないでほしいなって思います。ママが体調崩したり倒れてしまうと、家庭が正常に回らなくなるので。私は実際に体を壊して、本当に本当に実感しました…。
頼れる人がいない、頼りにくいのであれば、家事代行のようなサービスを使ってでも、ちょっとでも自分を満たす時間を作って欲しいですね。手抜きをしたって生きていけるし、適度に自分の「ご褒美時間」を作って、「さあ頑張るか」という次のエネルギーにしていく。そのお手伝いを、お料理代行を通じてできればいいなって思います!
ーありがとうございました!

▲清田区、厚別区、白石区、豊平区、南区は交通費無料(その他は500円)で札幌市内ならどこでも駆けつけてくれるそうです。

札幌お料理代行 まゆごはん/管理栄養士
大谷真祐美さん

Instagram:@mayu.smile_dish