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働く制度・法律 そもそもパートとアルバイトって、何がどう違うの?

2026年6月15日 公開

求人サイトを開くと、雇用形態の欄に必ずといっていいほど並んでいるのが「パート」と「アルバイト」です。どちらも正社員より働く時間が短く、給与は時給制や日給制。
一般的には「パートは主婦(主夫)向け」「アルバイトは学生向け」という印象がありますが、給与や社会保険、税金、法律の面で、両者に違いはあるのでしょうか。この記事で整理していきます。

パートとアルバイト、法律上の違いはあるの?

実は…法律上の明確な違いはありません。

働き方を定めた「パートタイム・有期雇用労働法」では、パートもアルバイトも区別せず、「同じ職場の正社員より、1週間に働く時間が短い人」とまとめて位置づけています。呼び名が違っても、法律の上では同じ「短時間で働く人」という扱いです。
では、なぜ使い分けられているのか。これは、募集する会社が「どんな人に来てほしいか」を伝わりやすくするために言葉を選んでいるというケースが多いでしょう。たとえば「平日昼間に2〜3時間だけ」という募集は、同じ条件でも「パート」と書かれていることが多く、それを見た人も「これは自分向けかも」と感じやすくなりますよね。

それぞれの語源をたどると、イメージが湧きやすい!?
パートとアルバイトは言葉の出どころが異なります。パートは英語の「Part-timer(パートタイマー)」が元で、短い時間で働く人を指す呼び名として広まりました。かつてある百貨店が「パートタイム」で人を募集したことがきっかけで定着し、やがて子育ての合間に働く主婦(主夫)のイメージとともに使われるようになったといわれています。
一方のアルバイトは、ドイツ語で「働くこと」を意味する「Arbeit」が語源です。もともと学生が学業のかたわらに収入を得る仕事を指していたことから、現在も学生やフリーターなど若年層を想定して使われることが多くなっています。

パートとアルバイトで応募の仕方は違う?

特に違いはありません!

呼び名が違っても、応募の手順はどちらも同じです。
メールで応募する場合は、次の点を押さえておきましょう。

・件名:「〇〇スタッフ パート応募の件」など、求人への応募だとひと目でわかるように

・本文:用件を簡潔にまとめる。「どこで求人広告を見たか」「応募する職種」「自分の連絡先(氏名・住所・電話番号・メールアドレス)」は必須

・メールの受信設定:受信拒否設定をしている場合は、宛先指定やドメイン指定で応募先のアドレスを受信できるよう変更を

たとえば、ブランクが長い主婦(主夫)の方だとWebやメール応募に身構えてしまいがちですが、難しく考える必要はありません。
上の要素がそろっていれば、丁寧な印象は十分に伝わります。

主婦(主夫)がバイト募集に応募しても大丈夫?

求人によっては、昼間の時間帯を「パート」、夕方や土日を「アルバイト」と、シフトのイメージで言葉を分けていることがあります。ただ、「アルバイト」と書かれた求人に主婦(主夫)が応募して問題になることはありません。
むしろ、夕方や土日のシフトが家庭の事情に合う場合もあります。たとえば、日中は子どもの学校行事や家事に使い、夫婦で在宅が重なる夕方以降に働くという形です。「アルバイト」という言葉だけで候補から外すのはもったいないので、応募の際に、働ける曜日や時間帯を具体的に伝えておくと良いでしょう。
先にすり合わせておけば、採用後の「思っていたシフトと違った」というズレも防げます。

パートとアルバイトで待遇に違いはあるの?

残業手当や有給休暇なども同じ条件です。

「短時間だから」「正社員ではないから」と有給や残業代をあきらめてしまう方もいますが、これは誤解です。有給休暇、残業手当、休憩時間、産休・育休などは、パートにもアルバイトにも正社員と同じように認められています。
たとえば、有給休暇は「働き始めて6カ月以上」「全労働日の8割以上の出勤」という条件を満たせば付与されます(日数は週の勤務日数に応じて決まります)。
「週3日のパートだから関係ない」と思われがちですが、こうした働き方でも条件を満たせば有給は発生します。子どもの急な発熱で休まざるを得ない日に有給を充てられると、収入を減らさずに対応できて助かる場面もあります。気になる待遇は、契約書や勤務先の就業規則で確認しておきましょう。

社会保険にも条件を満たせば加入できる。

健康保険や厚生年金、雇用保険などの社会保険についても、パート・アルバイトという呼び名で扱いが変わるわけではありません。勤務時間や収入、雇用期間、勤務先の従業員数など、一定の条件を満たす場合は加入対象になります。

現在の主な条件は、次の通りです。

・週の所定労働時間が20時間以上であること
・雇用の見込みが2カ月を超えること
・月収が8万8000円以上であること
・学生でないこと
・従業員51人以上の会社で働いていること(50人以下でも、労使の合意があれば対象)

社会保険の加入条件は制度改正によって変わることがあるため、応募前や勤務時間を増やす前に、勤務先や公的機関の最新情報を確認しておくと安心です。

税金の控除や扶養の面に違いは?

税金や扶養についても、パートとアルバイトで扱いが変わることはありません。ただし、配偶者の扶養に入って働く場合は年収の上限を意識して勤務時間を調整することが大切です。
一定の年収を超えると、自分に所得税がかかる、配偶者の控除に影響する、社会保険への加入が必要になる、といったことが起こります(いわゆる「年収の壁」)。
これらの基準額は税制改正で見直されることがあるため、最新の情報や社会保険の加入条件とあわせて確認しておくと安心。シフトを増やしたら手取りがかえって減ったということもあり得るので、家計にとってどのくらい働くのが最適か、勤務先とも相談しながら見極めましょう。

パート歴、バイト歴も履歴書に書くべき?

経験がアピールになる場合もあるので、積極的に記入しましょう。

パートやアルバイトで働いた経験も、立派な職歴です。応募先の仕事内容が過去の経験と近い場合は、採用担当者も「仕事に役立つ経験がある」と前向きに受け止めてくれます。
これは過去の職歴に限った話ではありません。たとえば、長く家庭を切り盛りしてきた経験は、段取り力や金銭管理といった形で、接客や事務の仕事に通じる部分があります。勤務した会社名や配属先、職務内容は具体的に書きつつ、そうした強みもあわせて伝えると、ブランクがあっても説得力のある履歴書になります。

まとめ

パートとアルバイトに法律上の明確な違いはなく、応募方法も待遇も基本的には同じです。条件を満たせば社会保険にも加入でき、有給休暇や残業手当も正社員と同じように認められています。気をつけたいのは、扶養の範囲で働く場合の「年収の壁」くらい。これまでのパートやバイトの経験も立派な職歴ですので、自信を持って履歴書に書き、自分に合った働き方を見つけてください。