転勤先の見知らぬ土地で、新たなつながりを得たかったことが仕事探しのきっかけ。
短大を卒業後、独身時代は金融機関で働いていました。結婚を機に退職して20代後半に長女、30代前半に長男を出産。しばらく子育てに専念していたんです。仕事に復帰したのは、下の息子が幼稚園に入るタイミングでした。長女が生まれた後に「働こうかな?」と思ったこともありましたが、主人の仕事の関係で3〜5年おきに転勤があることも考えて、9年間ほど仕事から離れていたんです。子どもたちに何かあっても、主人の仕事柄、急なお休みを取ってもらうことができなかったり、いざという時に頼れる人が近くにいなかったりという事情もありました。なによりそんな状況の中、家事と仕事を両立するキャパシティが自分にあるかどうかも不安で、その頃は一歩踏み出す勇気が出ませんでした。でも転勤によって見知らぬ土地で暮らし始めると、子どもを通して知り合うママ友はできても、私自身の友達を作ることが難しいことに気がついて。「自分なりのつながりを持ちたい」と思うようになり、子どもたちが家にいない時間帯だけ働くことに決めました。そんな時にたまたま見つけたのが、朝6時から10時まで飲食店でモーニングの準備をするお仕事でした。朝早くから働いて、帰宅後に家事を片付けた頃に子どもをお迎えにいくという生活は、まさに隙間時間に働けるのでとても条件が良かったのですが、続けるうちにだんだん疲れがたまってきてしまい…。とはいえ、外で働くようになってなんだか気分は良かったんです。残念ながら体力が持たずに辞めたのですが、子育てしていても自分ができる範囲で働きたいなと思う最初の一歩になりました。